まず最初に、外来看護師として働く場合の職場の種類や仕事内容、病棟看護師との違いなど、概要を紹介します。
看護師の職場の7割強が病院です。病院以外の勤務先では介護保険施設や訪問看護ステーション、保健所や学校などがあげられます。看護師の職場の選択肢は思っている以上に豊富です。ここでは主な勤務先として、大学病院、一般病院、クリニック(診療所)、訪問看護ステーションをピックアップしました。勤務先ごとの特徴と、看護師の業務内容や働き方の違い、メリット・デメリットなどを簡単に紹介しています。職場選びの参考にしてください。
外来看護師の仕事内容は、外来診療に訪れる患者さんの対応です。医師の診療介助、患者さんへの生活指導、受診受付、電話対応、クレーム対応など、ひっきりなしに訪れる患者さんに効率よく対応することが求められます。病棟看護師と比較すると患者さんと接する時間は大幅に短くなります。外来の忙しさもあり、ともすれば機械的な対応になってしまうことがありますが、看護師として常にケアマインドをもって接するよう注意が必要です。
外来看護師は外来病棟で働く看護師ですが、入院病棟で働く看護師を病棟看護師と呼びます。入院病棟なので交代制勤務で数日おきの夜勤があります。病棟の看護方式は、看護師ごとに担当患者をもつプライマリーナーシングの場合もありますし、複数人のチームで患者を担当するチームナーシング、またはモジュールナーシングなど、勤務先病棟によって異なります。入院患者さんが元気に回復して退院するのを見届けられるのは病棟看護師のやりがいです。
一般的に外来では未経験の看護師を育てることができないため、看護業務自体が未経験の新卒看護師が雇われることはほぼありません。病棟看護師として経験を積んだ上で経験のある診療科の外来看護師として勤務するのが一般的です。外来と病棟では勤務形態も仕事内容も違いますので、経験豊富な看護師でも初めて外来で働きだすときは戸惑うことが多いかもしれません。患者さんと接する時間は極端に短くなりますが、短時間でベストな看護を目指しましょう。